出典:怪物事変 コミックス1巻より

コミックス第1巻は2017年3月に発売されました。

この巻では、主人公の夏羽が探偵の隠神と出会い、村を旅立ち東京へ行くところから、探偵事務所の仲間の織と晶と出会うところまでが描かれています。


このページでは怪物事変のコミックス第1巻の感想やネタバレを紹介しています。

《1巻の裏表紙の説明文》
田舎の静かな村で、家畜が次々と変死するという奇妙な事件が起きておりました。事件解決の為に東京から呼ばれた「隠神」という派手な格好の男。調査の途中で男は、村に住む「泥田坊」と呼ばれる不思議な雰囲気の少年と出会うのでございます。数奇なる怪物物語、これより始まり始まり──。

ものへん』はジャンプスクエア2017年1月号から連載中の藍本松さんによる漫画作品。
2021年1月から3月までTVアニメが放送されました。
このページでは怪物事変についてまとめています。
※ネタバレ情報あり




登場人物

・夏羽(かばね)
・隠神(いぬがみ)
・織(シキ)
・晶(あきら)

収録話

『1. 鹿の子村の泥田坊』

田舎にある静かな村「鹿の子村(かのこむら)」というところでで家畜が次々と変死するという事件があり、東京から調査で来た隠神はそこで一人の少年に出会います。

少年は普段学校へは行かずに畑仕事をして体が土や肥料まみれになっていることから、「泥田坊(どろたぼう)」と呼ばれ、村の子どもたちから蔑まれていました。


出典:怪物事変 コミックス1巻より

隠神が泊まる宿「鹿の子壮」の女将の息子で給仕係を務める弥太郎に、隠神は泥田坊のことを尋ねますが、弥太郎は泥田坊について嫌味たらしく答え、泥田坊について興味を持った隠神は、女将に自分の給仕係を弥太郎から泥田坊に代えてくれるようにお願いをします。


出典:怪物事変 コミックス1巻より

泥田坊は生まれつき体臭がきつく、今まで女将や村の子どもたちからも嫌われていましたが、そんな泥田坊に隠神は気にせず接します。

隠神はここへは調査で来ていることを言い、泥田坊は家畜の変死事件について話し始めます。

事件が起きるのは決まって新月で、次の新月が5日後に来るということを隠神は知りました。


出典:怪物事変 コミックス1巻より

次の新月が来るまでの間、泥田坊は隠神と畑仕事をしたり、給仕係を務めて、一緒に過ごします。

最初に隠神の給仕係を担当していた弥太郎は、泥田坊が隠神と仲良くしているところを見て嫉妬していました。

 

ある日、隠神は泥田坊が普段から首にぶら下げている石について質問をします。

泥田坊はその石が「自分が赤ん坊の頃に親に捨てられた時に持っていた石」と言いますが、隠神はその石が命結石という貴重な石で、捨てる子にやるような代物ではないと説明します。

親に会いたいか聞かれる泥田坊でしたが、なんとも言えない不思議な感情になっていました。


出典:怪物事変 コミックス1巻より

新月の夜、泥田坊は隠神を待っていました。

庭の掃除をしていた泥田坊の前に、怒りに満ちた弥太郎が現れ、泥田坊をイジメます。


出典:怪物事変 コミックス1巻より

弥太郎が泥田坊の持っている石を無理やり取り上げてそのまま捨てようとした時、泥田坊は怒り、そこで弥太郎が見たのは普段の泥田坊ではない物の怪の姿でした。その姿に恐怖した弥太郎は急いでその場から逃げ出します。

その後、隠神はしゃがみこんでいる泥田坊を見つけますが、泥田坊は隠神に自分には近寄らないように言います。

これまでの家畜の変死事件の犯人が自分だったと言う泥田坊に隠神は、泥田坊の正体について話します。
隠神は泥田坊が「血を持たぬ鬼 “屍鬼(クーラー)”」と「人間」の間に生まれた半妖の子で、自分も普通の人間ではない「化狸(バケダヌキ)」であることを話し、泥田坊の持っている命結石という石は、怪物特有の“渇き”を防ぎ、衝動的に人間を襲わなくなるものだと説明して、家畜の変死事件の真犯人は別にいると話しました。


出典:怪物事変 コミックス1巻より

2人は事件の真相を知らない弥太郎を追いかけます。

建物の中に入ろうとした弥太郎でしたが、中からは怪物が現れ、襲われそうなところを隠神と泥田坊に助けられ意識を失います。


出典:怪物事変 コミックス1巻より

弥太郎に襲いかかった怪物でしたが、その怪物こそ今回の事件の真犯人でした。

怪物を倒した2人ですが、弥太郎に正体を知られた泥田坊はもう村にはいられないと話します。

隠神は本当は宿の女将に、泥田坊を殺すように依頼されて来ていたと話し、泥田坊に銃口をむけて彼に本当の名前を聞きます。

自分の本当の名前を答える泥田坊。

泥田坊の本当の名前は「夏羽」。

隠神は、泥田坊に親に会いたいか尋ねますが、泥田坊はそれを拒否。

 

宿に戻り、女将に弥太郎を届けて泥田坊の死体を見せた隠神は死体の処理も受け負うと言い、泥田坊を車に乗せて東京に向かいます。

やがて目を覚ます泥田坊。屍鬼は殺しても死なないという能力があり、隠神は“今までの泥田坊は死んだ”と発言。

夏羽が外を見ると、東京の景色が広がっていました。


出典:怪物事変 コミックス1巻より

ここからは「泥田坊」ではなく「夏羽」として新しい人生が始まります。

 

『2. 蟲』

東京についた隠神と夏羽は、隠神の経営する隠神探偵事務所で準備をして緊急の依頼に向かいます。

2人は依頼された現場に着き、家の中に入り事件が起きている部屋の前では兄妹が恐怖でうずくまっていました。

部屋を覗くと中では大量の「三尸蟲(さんしちゅう)」という虫に襲われて母親と子どもと救助隊が倒れていました。一刻を争う事態に、隠神は変化で全身の皮膚を 硬化して部屋に入ろうとしますが、硬化に時間がかかり困っているところに、夏羽が部屋には自分が入ると言い出します。

部屋に入った夏羽は三尸蟲に襲われますが、屍鬼の夏羽には痛覚がありません。恐怖や嫌悪などの感情もなく、ためらわずに進んでいき、親子を三尸蟲から助け出します。

助け出された家族の姿を見て、夏羽は「家族」のことについて考えます。


出典:怪物事変 コミックス1巻より

依頼を終えて、今回の件で家族について考えていた夏羽は隠神に、隠神の元で働けば両親に会えるのか聞きます。

親に会いたいかと聞かれ、今までは迷いがあった夏羽ですが、はっきりと「会いたい」と答えました。


出典:怪物事変 コミックス1巻より

 

『3. 怪物屋』

隠神の探偵事務所で目が覚めて食器洗いをしていた夏羽の元に、事務所の仲間である織と晶が帰ってきます。


出典:怪物事変 コミックス1巻より

隠神も起きて、自己紹介をする夏羽ですが、織は夏羽のことが気に入らない様子でした。

隠神はみんなに仲良くするよう言います。


出典:怪物事変 コミックス1巻より

夏羽は風呂場に行き、湯船に浸かりますが、織がいたずらで自分の能力を使って夏羽をお湯ごと固めて動けなくしてしまいます。

部屋に戻った織は夏羽が風呂場から出てきたことに驚き、どうやって出てきたのかを聞きましたが、夏羽は教える代わりに織のことも教えて欲しいと言いました。

織は「蜘蛛(アラクネ)」と「人間」の半妖で自身の体から出る汗や唾を糸にして操れる能力を持っていて、織も夏羽と同じく両親がいなくて捨てられたと思っていました。

夏羽も自分のことを話して両親に会うために前向きな姿勢を見せました。

 

その後、夏羽と織は隠神に言われて、隠神の同盟関係の警視庁の警視・飯生に会いに行くことになります。

そして警察署では飯生が登場します。

 

怪物事変❶(完)





感想

泥田坊の旅立ちがとても印象的でした。今までは迷いがあった夏羽が、隠神の「親に会いたいか?」という質問にはっきりと「会いたいです」と答えたところが印象的でした。

村では嫌われ、両親には捨てられたと思い、感情がないようにずっと過ごしていく中で隠神と出会って新たに物語が始まったんだと思いました。そして夏羽の屍鬼としての強さも描かれていてよかったです。おとなしくて感情をほとんど出さないという性格で、漫画の主人公にしては珍しいタイプだと思いました。

隠神は頼れる存在というイメージがありましたね。良いキャラです。

鹿の子村の事件の真犯人が鹿だったのが意外でした。まだまだいろんな怪物が出てくると思うので楽しみです。

1話の主人公の旅立ちが印象的でストーリーも面白かったです。

見どころ

・夏羽が両親を探す決意をするシーン

・夏羽が怪物屋メンバーと出会うシーン

口コミ

「夏羽と隠神のコンビがめちゃくちゃ良かった」「 キャラも個性があり面白いのでこれからの展開も楽しみ」「ちょっと天然気味な主人公がかわいい」「まだまだ謎が多くて今後もどうなるのか気になる」「多少のグロシーンはあったけど絵も綺麗で最後まで楽しめた」「母親が子共を守るシーンに感動した」「思ったより面白かった」「ファンタジー系が好きな人におすすめの漫画」など。





まとめ

【怪物事変の単行本1巻】
主人公の夏羽が隠神と出会って村を出て上京
夏羽が両親を探す決心をする
隠神探偵事務所の織と晶が登場

舞台が田舎から東京に変わり、この先どんな依頼や事件が待ち受けているのか目が離せません。

無感情な主人公が仲間たちと出会ってこれからどう変わっていくのかも楽しみです。

この漫画は高評価も多くあり、ホラー系やファンタジー系好きの人にもおすすめの漫画です。読んでみてとても面白かったです。


怪物事変の単行本2巻の感想・ネタバレはこちら↓↓

怪物事変の単行本2巻《感想・ネタバレ》


 

今回は怪物事変の単行本1巻についてまとめました。




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