出典:怪物事変 コミックス12巻より

コミックス第12巻は2020年11月に発売されました。

この巻では、夏羽・織・晶が隠神に稽古をつけてもらうために隠神の旧友・多郎太の元を訪れ、多郎太の“時渡し”の力で夏羽たち3人が異次元空間で修行をする様子が描かれています。


怪物事変の単行本11巻の感想・ネタバレはこちら↓↓

怪物事変の単行本11巻《感想・ネタバレ》


このページでは怪物事変のコミックス第12巻の感想やネタバレを紹介しています。

《12巻の裏表紙の説明文》
鬼の『○熊一家』を新たに従え、怪物の結石を我先にと狙う飯生は、誠に恐ろしき存在にございます。野火丸も何やら裏で動いてる様子…。片や、桜牙ハムの工場で陽たちに勝利した夏羽は、栄結石を入手後、隠神に稽古をつけてもらうことになったのです。織と晶も加わり、4人が向かった先は群馬県の山奥。そこには隠神の旧友がいるそうで…。

ものへん』はジャンプスクエア2017年1月号から連載中の藍本松さんによる漫画作品。
2021年1月から3月までTVアニメが放送されました。
このページでは怪物事変についてまとめています。
※ネタバレ情報あり




登場人物

・夏羽(かばね)
・隠神(いぬがみ)
・織(シキ)
・晶(あきら)
・飯生(いなり)
・野火丸(のびまる)
・多郎太(たろうた)
・ヨシヱ
・福姫(ふくひめ)
・満吉(まんきち)
・赤城(あかぎ)
・花楓(かえで)

収録話

『44. 逆鱗』

マルくまいっを服従させた野火丸は、梅太郎と一緒に鬼の5人兄弟を引き連れて飯生がいる警視庁を訪れます。
飯生がいる部屋の前まで来て、飯生を呼ぶ野火丸。

 

野火丸「飯生さま〜〜〜? ご報告が〜〜〜」

 

建物が揺れ、いか心頭しんとうの飯生は扉を破壊し、九つのを持った巨大な狐の姿で登場します。


出典:怪物事変 コミックス12巻より

飯生陽と炉薔薇はどうしたの?

野火丸「……ふたりとも・・・・・死亡しました 任務は…失敗です」

 

飯生から開放するために、炉薔薇も死んだことにして野火丸は報告します。

任務の失敗に激怒する飯生。尾から『幻』を出して、それを見た街の人間が洗脳されます。

 

飯生わたしのものにならないなら… みんな食べ尽くしてやるわ!!!

 

野火丸は挽回策ばんかいさくとしてマルくまいっを傘下に加えたことを報告して、鬼の5人兄弟を紹介します。

飯生は野火丸に質問をします。

 

飯生「野火丸 正直に答えなさい 今回の任務の失敗に隠神は関係しているの?」

野火丸「…… はい

 

野火丸の答えを聞いて飯生は次男の虎熊とらくまを目の前で喰い殺します。
驚く鬼たち。飯生は鬼たちに助言をしてその場を去りました。

 

桜牙ハム千葉工場では織と晶が目を覚ましていました。

夏羽、隠神、織、晶は工場を後にします。この後の予定を聞く織に、夏羽は隠神にけいをつけてもらうのがいいと思うと答えます。
今は時間がないと考える隠神でしたが、ある人物の存在を思い出します。

 

みんながやってきたのは群馬県。そこで出会ったのは隠神のきゅうゆうたちの多郎太、ヨシヱ、福姫、満吉。

隠神は多郎太の持つ特殊な力を借りようとしてお願いをします。


出典:怪物事変 コミックス12巻より

多郎太は隠神の頼みを聞いて力を貸すことになりました。

 

多郎太「確かめてみるがいい 隠神 何年欲しいんだ・・・・・・・?」

隠神「そうだな…… ひとり一年 多郎太 お前の三年を・・・・・・こいつらに一年ずつやってくれ・・・・・・・・・

 

『45. 時渡しの瓢箪』

多郎太が持つ力は〝時渡ときわたし〟という特殊能力。時渡しは多郎太が生来せいらい持つ神通力じんつうりきで、力を使った場合、その分自身の成長を消費してしまうというものでした。若返るのとは違い、使いすぎると長く生きられなくなります。

 

多郎太はしゅうれんじょうとなる〝時渡しのひょうたん〟の姿になって、夏羽、織、晶はその中へ入ります。


出典:怪物事変 コミックス12巻より

中は大自然の空間となっていました。空から落ちてきた夏羽たちは着陸します。

そのあと隠神も降りてきました。

 

隠神さて もう察しはついてると思うが お前らにはここで一年修行してもらう さっきも言ったがここでの時間は多郎太にもらったものだ 一年経って外に出てもせいぜい数時間ほどしか時は進んでいないだろう」

 

隠神は夏羽たちを基礎から鍛えるために〝へんがけ〟という『一時間以内に登り切らないと頂上に到達できない崖』を出します。
崖を出し、隠神はその場から去りました。

 

時渡ときわたしの空間には小屋があり、中は生活ができるようになっていました。

 

夏羽、織、晶の3人の修行が始まります。


出典:怪物事変 コミックス12巻より

 

『46. 武器』

隠神が用意した〝へんがけ〟に苦戦する夏羽、織、晶。

晶と夏羽は休憩して食料を調達するためその場を離れます。

織は今のままではへんがけをクリアするのは難しいと考え、その結果、自分の糸の能力を〝手〟ではなく〝足〟から出すことを思いつきます。

 

「(俺が今までやってたのは糸をゴムみたいに伸縮させて飛ばしてくっつけて登るやり方 これだと糸の消費量ハンパないし腕の負担もヤバい でも足なら!!)」

 

織は足から糸を出して、さらにその糸で靴を作って応用して膨らませました。


出典:怪物事変 コミックス12巻より

織はトランポリンのように跳ねながら、手からも糸を出して頂上を目指します。

 

晶と夏羽が戻ってきた頃、織はへんがけを登り切って降りてきました。

 

その後も3人の修行の生活は続きます。
へんがけをなかなかクリアできない夏羽と晶。

 

多郎太の時渡ときわたしの空間で修行を初めてちょうど1ヶ月が経ちますが、夏羽と晶はまだへんがけをクリアできていませんでした。

晶はうつろな状態になりながらも1人、崖に向かいます。晶は頭の中で『修行を頑張ろうとするピンチくん』と『修行を諦めようとするピンチくん』が思い浮かびます。

2つのピンチくんが喧嘩を始めて、晶は怒りによって雪男子の力が覚醒します。

 

うるさいなあ〜〜!! そんなのわかってるけどやるんだよ〜!! ボクが… 強くなんないとさあ〜〜! シキとか…すぐ死にに行っちゃうからさあ! 夏羽クンも…みんな…自分を犠牲にする人ばっかりだから ボクが強くなって 隣にいなくちゃダメなんだよ!!

 

晶は桜牙ハム千葉工場の時のりっ権現ごんげんの力が表れてへんがけをクリアしました。

 

その夜、夏羽は2人が寝たあとに外に出ます。へんがけをクリアするために考えながら自分の力を引き出そうとしますが、うまく引き出すことができず、悩む夏羽。

その様子を見ている隠神と多郎太。


出典:怪物事変 コミックス12巻より

 

東京では赤城が自分で考えた作戦を話すため花楓をマンションに呼んでいました。

 

赤城「花楓くん 今から僕が話すこと……みんなに内緒にできますか?」

 

『47. 友達』

赤城の部屋に入り、作戦を聞く花楓。赤城は夏羽たちに必ずやり返して、飯生から報酬をもらうことを話します。

 

花楓「ふーん よくわかんないけどさー よーするに赤城さんの言うこと聞いてれば—— 両方喰えるってこと?

赤城お利口さんじゃないですか そのための作戦を君だけに話します ここからが内緒の話です」

 

時渡ときわたしの空間では隠神がやって来て、織と晶の2人と戦います。近くで見ている夏羽。

2人は隠神に合格をもらって次のステップに進もうとします。夏羽はまだへんがけをクリアできておらず、ひとりへんがけに向かいます。
隠神は織と晶に夏羽のことを話します。

 

隠神「——夏羽が事務所に来たばっかりの時は あいつ 怖いものなんてなんにもないって顔をしてただろ けどな 今はたくさんあるんだよ なんだと思う?」

「えっ?」

「……」

 

その夜、夏羽は夢を見ます。その夢は、鬼の姿になった自分が友達の織や晶、他の仲間たちを襲って喰べているという夢でした。
悪夢にうなされて起きる夏羽…。


出典:怪物事変 コミックス12巻より

朝になって、夏羽は織と晶にこれからは別々に行動したいということを伝えます。夏羽の様子を心配する織と晶。

 

また翌日、夏羽はひとりでへんがけを登ろうとしますが、そこに織と晶が現れます。

 

よう 勝負しようぜ」

夏羽「えっ? えっ……」

 

戸惑う夏羽に容赦無く攻撃を出す織と晶。

その後、夏羽は織と晶と本気で戦うことになります。

 

夏羽は自分が思っていた以上に2人が強かったことを知ります。

 

夏羽「……以前 ミハイさんに教えてもらった 『怪物の力を使え』と…… でも あれじゃあ たぶん……足りないから もっと奥に行こうとイメージして… そうしたら鬼の俺がいて…… このまま力を求めたら みんなを食べてしまうんじゃないかと思って ……先へ進めなかった」

「んなことでウダウダしてたのかよ ナメられたもんだな」

夏羽「うん… 誤解していた シキも晶も…… 俺が思っているよりずっと 簡単には食べさせてくれないと思う」

 

「俺らだけじゃねぇよ」

夏羽「うん」

 

今まで以上に強くなる決心をする夏羽。

その様子を外の世界で見ている隠神。


出典:怪物事変 コミックス12巻より

そこへ来客が登場しますが、その来客は大人の姿をした野火丸でした。

野火丸は、隠神たちに飯生の命令で新しく捜査特課に入った狐が屋島を襲撃することになったのを報告します。

 

隠神「……それを教えてくれるためだけに来たのか?」

野火丸「いいえー 僕も任務のお手伝いです 新人にはやや荷が重いので心配だな〜って それと 任務の阻止です 決行は明日の正午 ご協力……お願いできませんか?」

 

その頃、屋島では赤城と花楓が現れて建物を燃やしていました。

 

怪物事変⓬(完)





感想

この巻は主に夏羽たちの修行のシーンが描かれていましたが、3人の友情がとてもよく描かれていたと思います。

怪物の力を覚醒させる織と晶に対して、自分の力をうまく引き出せなくて悩んでいた夏羽でしたが、織と晶が本気で夏羽と戦って、その後、夏羽の悩みが解消されてよかったです。

夏羽は1巻の頃と比べて本当に成長して変わってきているのがわかりました。村ではひとりぼっちだったのが、隠神と出会って友達ができて、今回の修行で気持ちの変化も感じられましたね。大切な存在が増えてどんどん変わっていく姿に感動。

この3人はみんなそれぞれのことを想っていて本当に良い友達だと思いました。

最後に野火丸大人バージョンと赤城&花楓も登場しましたが、次の戦いの舞台は屋島になりそうです。

見どころ

・織と晶が能力を使って変化の崖をクリアするシーン

・47話の夏羽と織と晶の友情を描いたシーン

口コミ

「夏羽、織、晶の絆が深まっていた話」「この巻は3人の修行巻で普段と違って面白い」「野火丸が何かを企んでいて怪しい」「飯生がヤバいやつというのがわかる」「友達関係を描いた良い王道」「大事な友達ができて怖いもの知らずだった夏羽に変化が表れていた」など





まとめ

【怪物事変の単行本12巻】
隠神の旧友・多郎太の時渡しの空間で夏羽、織、晶が修行してそれぞれが成長

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怪物事変12巻では隠神の旧友の多郎太が登場して〝時渡し〟という力で夏羽たちの修行に協力しました。時渡しの空間では夏羽たちの修行の様子が描かれていて、それぞれの成長が見れました。
夏羽、織、晶の絆も深まって、怪物の力も開花するというとても大事な修行編となりました。

外の世界では飯生の恐ろしさがわかるシーンや野火丸が再び気になる動きを見せたり、赤城と花楓がまた暴れ出しそうな予感だったり、屋島襲撃の話など、いろいろと動きのある12巻でした。

今回の修行で成長した夏羽たちの戦いを早く見たいところですね。

13巻では屋島を舞台にまた話が動き出しそうです。


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怪物事変の単行本13巻《感想・ネタバレ》


 

今回は怪物事変の単行本12巻についてまとめました。




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