怪物事変のコミックス13巻(出張版)で登場した木の怪物・樹木子が自身の枝や葉を変化させて落とす〝釣瓶落とし〟。この樹木子と釣瓶落としですが、この2つは妖怪の名前で、釣瓶落としは古くから伝わり古典にもなっています。
怪物事変の作中では隠神探偵事務所によってトラブルは解決しましたが、作中で出てきた名前の樹木子と釣瓶落としとはどんな妖怪なのか?
今回は妖怪〝樹木子〟と〝釣瓶落とし〟について調査しました。
出典:TVアニメ『怪物事変』公式サイトより
『怪物事変』はジャンプスクエア2017年1月号から連載中の藍本松さんによる漫画作品。
2021年1月から3月までTVアニメが放送されました。
このページでは怪物事変についてまとめています。
※ネタバレ情報あり
樹木子について
樹木子(じゅぼっこ)は、水木しげるの著書を始めとする日本の妖怪関連の書籍に記述のある木の妖怪。
見た目は一般の樹木と変わりなく、戦場跡地などに存在します。樹木子は死者の血を大量に吸ったことによって生まれた妖怪なので、血に飢えていて通りかかった人間を襲って生き血を吸います。枝を使い、人間の生命を吸った樹木子はいつまでも瑞々しい姿を保っていると言われています。
釣瓶落としについて
釣瓶落とし(つるべおとし)は、京都府、和歌山県、滋賀県、岐阜県、愛知県などに伝わる妖怪。
木の上から落ちてきて、人間を襲ったり食べたりすると言われています。別名で鶴瓶下ろし(つるべおろし)とも言います。
『釣瓶』とは、井戸において水をくみ上げる際に利用される、綱等を取り付けた桶などの容器のことです。
釣瓶落としにはいろいろな言い伝えがあり、『カヤの木から突然、釣瓶落としが落ちてきて笑い出す』『古い松の木から生首が降りてきて人を喰らい、また2〜3日後に現れる』『大木の上に鶴瓶落としがいて、通行人を目掛けて釣瓶を落とす』などがあり、釣瓶落としによって脅かされたり食べられたりすると言われて恐れられています。
江戸時代の怪談本『古今百物語評判』では「釣瓶おろし」の名前で大木の精霊が火の玉となって降りてくる妖怪が描かれています。
鳥山石燕の妖怪画集『画図百鬼夜行』では、『古今百物語評判』で火の玉として描かれた「釣瓶おろし」が「釣瓶火」として描かれています。
ことわざにもある〝釣瓶落とし〟
ことわざで『秋の日は釣瓶落とし』というのがあります。
意味は、「秋は日が暮れるのが早くて急に暮れていく」ということ。井戸の水を汲むために桶(釣瓶)を縄などにつけて滑車に掛けて下に落としますが、その素早く落ちていく様子を秋の夕日に例えています。
たしかに秋は春や夏に比べて日が暮れるのが早いですね( *´`*)
まとめ
怪物事変13巻(出張版)で出てきた怪物〝樹木子〟が使っていた〝釣瓶落とし〟ですが、この2つは人間の生命を奪う恐ろしい妖怪というのがわかりました。樹木子は木の妖怪で、釣瓶落としは顔の妖怪です。
怪物事変の作中でも樹木子が人間を襲うという事件を起こしていました。
『秋の日は釣瓶落とし』というように、釣瓶落としは秋のことわざにもなっていたんですね( ゜゜)
鳥山石燕の妖怪画集では他にもたくさんの妖怪を描いてます。怪物事変のコミックス1巻で夏羽が呼ばれていたあだ名『泥田坊』もその中に入ってます。
妖怪『泥田坊』について↓↓
今回は妖怪〝樹木子〟と〝釣瓶落とし〟について調査をしました。
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