怪物事変に登場する警視庁捜査特課のバケギツネの紺。

紺には両親や幼い頃の記憶が無く、今まで警視庁警視の化狐・飯生の元で過ごしてきましたが、ついに本編で過去が明らかになりました!

なぜ過去の記憶がなかったのか?

どこで生まれて過ごしてきたのか?

飯生との出会いや記憶が戻った経緯なども含めて、今回は怪物事変のバケギツネ・紺の過去について書いていきたいと思います。

ものへん』はジャンプスクエア2017年1月号から連載中の藍本松さんによる漫画作品。
2021年1月から3月までTVアニメが放送されました。
このページでは怪物事変についてまとめています。
※ネタバレ情報あり




化狐の紺とは


出典:怪物事変 コミックス7巻より

名前:紺(こん)
年齢:14歳
誕生日:11月1日
身長:162cm
体重:45kg
好きな食べ物:アイスクリーム、魚、果物
嫌いな食べ物:胡椒
好きなタイプ:「夏羽!」

紺は警視庁の捜査特課刑事炎と幻を使うバケギツネです。

初登場はコミックス1巻で、警視庁で飯生の部下として任務をまっとうしてきました。
両親の記憶がない紺は飯生のことを母親のように思いながら慕っていて、夏羽たちと会った時もいつも飯生のことばかり話していました。
紺自身「紺にとって一番は飯生」と言っていて常に飯生のことを考えて行動してきました。

紺の過去

紺は屋島で〝夏羽の持つ怪物の結石を手に入れる〟という任務を自ら放棄したことで野火丸に体を爆破されてしまいます。
重傷を負った紺は屋島寺で療養することになり、目を覚まさず寝たきりの状態になります。

紺を心配した夏羽は紺の元にやって来ます。
そこで何かを話しかける夏羽。
夏羽の言葉によって紺は失っていた記憶を取り戻すことに

紺の過去が明かされます。

紺は石鎮の一族


出典:怪物事変 コミックス13巻より

紺は那須なすの地で育った石鎮いしもりの一族
たくさんいる家族の兄弟の中では一番年下です。
失敗ばかりの紺はいつも叱られていて、家族には「人間と関わるのは悪い子のすること」と言われて育ってきました。

那須の地では最も強い身体からだを持つ狐が生稲おいなとなり、生稲のいるその場所を人間は観光地として見物しに来ます。
紺は家族の目を盗んでおいなさまによく会いに行っていました。

おいなさまは殺生石せっしょうせきと呼ばれる石と融合していてその場に存在しています。
石から発せられる邪気のせいでその一帯はこけすら生えず、鳥や兎などの動物も近づきません。
生稲に選ばれた狐は殺生石の気を受け止めて、やがて気は身体からだに溜まって石になります。

代々、生稲は時が経つにつれて身体からだが小さくなっていき、やがて死んでしまいます。
そして古い生稲の上に新しい生稲が座って石をしずめます。
それが那須に生きる狐のさだめでありほまと言われています。

殺生石の本当の名前は妖結石ようけっせき

紺とおいなさま


出典:怪物事変 コミックス13巻より

紺はおいなさまのことが好きで、おいなさまとはいろんな話をして過ごしてきました。
一緒にいるシーンが楽しそうで、おいなさまも紺をとても可愛がっていたように思えます。

紺はおいなさまのために人間に化けてアイスクリームを持って来たことがあり、その時の様子も作中では描かれています。
その時、おいなさまは人間の食べている「アイスクリーム」というものに興味があり、おいなさまは紺に人間に化けて持って来てくれないかと頼みます
紺は困っていました。
『人間と関わるのは家族の言いつけに背く』でも『おいなさまにお願いをされた』そして『おいしそうだったアイスクリームを自分も食べてみたい
人間に化けてアイスクリームを取ってこようか否か、紺はわからなくなって迷った結果、おいなさまの前にアイスクリームを持って来ます
紺はどうしたら自分が悪い子じゃないのかわからなくなり、おいなさまは紺に『いい子と悪い子』について話します。

紺とおいなさまは仲が良く、それまで長い時間を一緒に過ごしてきました。
おいなさまの容体が悪くなってきた時には、紺は山中を駆け回ってなんとか治そうとしていました。

飯生によって洗脳される


出典:怪物事変 コミックス13巻より

紺の記憶がおかしくなってしまったのは飯生が原因です。

飯生は京都からやって来た赤黒い毛並みの狐。
紺の家族は飯生のことを「いいさま」と呼び、紺は家族から〝迷惑をかけないように〟と言われていました。
飯生はしばらく那須にみついたあと、紺が記憶をなくしたきっかけとなった事件を起こします。

飯生はおいなさまや紺の家族・親戚を全員喰い殺しておいなさまに至っては紺の目の前で飯生に飲み込まれてしまいました
あまりの出来事に呆然とする紺に飯生は暗示をかけて洗脳します。

 

飯生「生稲(おいな)はわたし わたしは——飯生(いなり)」

 

この時から紺の記憶はおかしくなってしまいます。
おいなさまのこと、那須で生まれて育ったこと、すべての記憶を消されて紺はからっぽの状態になってしまいます。

紺が今までずっと慕っていたのは自分の記憶・思い出を奪った張本人でした。

紺の記憶が蘇る!


出典:怪物事変 コミックス13巻より

四国屋島で飯生の命令によって野火丸が紺の体を爆破させました。
瀕死の重傷を負った紺は屋島寺で療養中で眠っていましたが、その時に夏羽が紺に話しかけた言葉によって那須での記憶が蘇ります。

那須で育ったこと、大好きだったおいなさまと過ごした時間、すべてが思い出されました

 

———回想シーン———

夏羽「紺は……飯生さんの考えるいい子じゃないかもしれない でも…」
おいなさま「いいかい紺 世の中はいいことと悪いことだけに分かれてはいない」

夏羽「紺がいい子かどうかは俺にもわからない 紺にしかわからない だから」
おいなさま「おまえがいい子かどうかを他人に決めさせてはいけない」

夏羽「俺は 紺がいいと思うならいいと思う」
おいなさま「おまえはおまえの信じるいい子になりなさい」





まとめ

ついに紺の過去が明かされました。
なぜ紺には両親の記憶がないのか、飯生との出会いはどこだったのか、紺の謎だった部分が判明しました。

コミックスでは13巻で紺の過去について読むことができます。
【怪物事変の単行本13巻】感想・ネタバレ

紺は那須で育った狐で、飯生によって記憶をぐちゃぐちゃにされて洗脳されていたということでした。
家族や親戚、おいなさまという大切な存在を喰い殺され、さらにその喰い殺した人物に洗脳されて今まで慕っていたとは…。
飯生の悪女っぷりがすごい。
紺は本当に素直で常に飯生のことを考えて行動したり、夏羽と会った時はいつも飯生の話をするくらい飯生のことばかり考えていたのに(◞‸◟)

紺は屋島で那須での記憶が戻ることになって良かったです。
おいなさまの言葉には感動。
夏羽の言葉がきっかけで記憶が戻った紺!

おいなさまが優しくてすごく良いキャラ。
紺は「おいなさまの優しいお声が好き」と言ってたので話し方とかもきっと優しいのでしょう。
今の紺がいい子と悪い子について考えているように、おいなさまは紺の人生に大きな影響を与えた存在でした。

本編を読んでいても紺は夏羽に出会って、初登場から見て感情の変化があったり過去の記憶が戻ったり、どんどん状況も変わってきてますね( ´▽`)

現在の紺は怪我もかなり治ったように見えるので、これからはまた活躍の場が増えるでしょう!
那須の狐には生まれつき殺生石の邪気を浴びた特殊な力があって花楓との戦いでは覚醒した紺がその力を発揮していました!

紺の過去編で登場した「那須」という地ですが、栃木県には実際に那須という場所がありました。
本編では明かされていない紺が生まれた都道府県については栃木県が有力ではないかと思われます(・・)
【怪物事変】紺の故郷『那須』は栃木県? 地域について考察してみた

紺の過去について、明かされたのは13巻でしたが、以前に7巻では紺が悪夢にうなされるところが描かれています。
そこでは飯生のような人物が狐を食べているというもので、今回のことと関係がありそうでした。
おそらく作者はこの時点ですでに紺の過去について決めていて伏線にしていたのではないかと思います。

個人的には紺とおいなさまの関係がとてもよかったです。
紺にとってもおいなさまにとっても、一緒に過ごした時間は良い思い出なのではないでしょうか。

 

今回は警視飯生の元で過ごしてきたバケギツネ・紺の『過去』についてまとめました。




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