出典:怪物事変 コミックス11巻より
コミックス第11巻は2020年7月に発売されました。
この巻では、夏羽と隠神が陽と炉薔薇と対決して決着がつくところと、野火丸が新たに動き出して横須賀の○熊一家の事務所に乗り込むところが描かれています。
怪物事変の単行本10巻の感想・ネタバレはこちら↓↓
このページでは怪物事変のコミックス第11巻の感想やネタバレを紹介しています。
《11巻の裏表紙の説明文》
友人、家族、恋人…きっと誰しも大切な人がいることでしょう。それ故に、時として失わぬよう必死に戦うのでございます。桜牙ハムの工場内で、結石を巡って陽たちと対峙する夏羽と隠神は、連携して攻勢をかけるのですが、思わぬ者によって、隠神が人質に取られてしまうのでございます。さて、窮地の夏羽は果たして…。
出典:TVアニメ『怪物事変』公式サイトより
『怪物事変』はジャンプスクエア2017年1月号から連載中の藍本松さんによる漫画作品。
2021年1月から3月までTVアニメが放送されました。
このページでは怪物事変についてまとめています。
※ネタバレ情報あり
登場人物
・夏羽(かばね)
・隠神(いぬがみ)
・陽(ひなた)
・炉薔薇(ろばら)
・女木島(めぎじま)
・巌(いわお)
・ヤッコ
・野火丸(のびまる)
・梅太郎(うめたろう)
収録話
『40. 女神』
—夏羽&隠神 VS 陽&炉薔薇—
隠神「派手にやるのは… ずいぶん久しぶりだな…… 東京は 狭いからね」
桜牙ハム千葉工場の従業員の鬼たちはそれぞれ避難します。
陽「オレが夏羽クンの首をハネたら糊で覆え 炎は酸素がなきゃ燃焼しねぇ!」
炉薔薇「わかった」
炉薔薇は瞬間接着銃を使って陽を武装飾します。
陽は炉薔薇の武装飾によって『ミネルヴァの狼煙』という中距離戦特化モードの姿に変わりました。
出典:怪物事変 コミックス11巻より
陽は夏羽と隠神に向かって自身の武器の巨大な鉈で攻撃を仕掛けますが、隠神のサポートで夏羽に攻撃をかわされて逆に近づかれますが、そこで再び炉薔薇の武装飾によって陽の姿が変わります。
陽が変化した姿は『ティターニアの舞踏』という肉弾戦特化モード。格闘も得意という陽は夏羽と近距離で戦おうとしますが、隠神のサポートもあり2人の連携に押されます。
夏羽「(すごい……! 困ったと思う前に全部 隠神さんがなんとかしてくれる 戦いやすい!)」
炉薔薇は陽に『ハルピュイアの雷』という上空戦特化モードの武装飾をして、陽は上空に舞って地上に爆発を起こしました。しかし、それをかわしていた夏羽と隠神によって攻撃されて陽と炉薔薇は地面に落ちました。
戦いは夏羽たちが優勢でしたが、隠神は工場の従業員である鬼族・女木島によって体を抑えられてしまいます。
女木島は陽たちに施設の子供・ヤッコの目玉を取られていて、陽たちに従うしかありませんでした。
人質を使う陽たちに夏羽の怒りがこみ上がり、屍鬼の力が表れます。
出典:怪物事変 コミックス11巻より
夏羽の問いに答える陽。炉薔薇と目が合う夏羽。
夏羽「……女木島さん 石の前に目玉を取り戻します それができたら 俺と一緒に戦ってください」
女木島「坊や……」
隠神「いいだろ 夏羽ってんだ ま……どっちが勝ち馬か せいぜい見極めてちょうだいよ」
夏羽は炉薔薇に攻撃を仕掛けようとしますが、陽が食い止めます。陽は炉薔薇の武装飾によって巨大な化物のような姿になっていました。変化した姿はブチギレモード『カーリー・マーの鏖殺』。
陽「女木島!!! 夏羽クンが動いたら狸の腕折れ!! 動くごとに1本ずつだ!! さあ…断頭式だ夏羽クン オレは鬼にも悪魔にもなるぜ!!」
『41. 大切な人』
出典:怪物事変 コミックス11巻より
『全員動くな』。陽の人質作戦によって身動きが取れない夏羽。しかし、そんな夏羽に隠神はこの状況の本質を問いかけます。
隠神「夏羽! 〝本質〟を 見誤るなよ」
隠神を見て理解した夏羽は陽に対して口を開きました。
夏羽「『全員動くな』の本質は…… あなたをやっつければ 言うことなんか聞かなくていい」
夏羽は動きますが、その時に女木島によって隠神の片腕が折られます。夏羽は陽を倒そうとして戦いますが、陽の力の前に倒れてしまいます。そして、隠神も骨を一本ずつ折られて脱然としてしまいます。
陽は夏羽を持ち上げて止めを刺そうとします。
夏羽「なんで はじめから首を折らないの? たぶん…島根の狐だったらそうしてる 隠神さんさえいなくなれば… あなたは俺よりきっと…強いはず なのにおかしい… 不自然だと思う…… ………もしかして 本当のあなたは〝殺したくない人〟なの?」
炉薔薇「…… 夏羽クン……」
陽「……… ……言っただろ オレは鬼にも悪魔にもなるってな」
夏羽の首を切り落とす陽。隠神の首を折る女木島。
地面に倒れる夏羽と隠神。
夏羽の首を回収しようとする炉薔薇でしたが、その時、首が動いて残像が現れます。
陽たちを欺く隠神の作戦でした。隠神の変化によって夏羽の首がいくつも現れます。
隠神「さて本物はどれでしょう 他人の首じゃなきゃもうちょい数いけるんだが… おのぼり狸の十八番 ご覧あれ 大変化 八千大鼓!!!」
隠神の技をまともに食らう陽と炉薔薇。炉薔薇を心配する陽の前に夏羽が現れてさらに攻撃を与えます。陽と夏羽は向かい合ってお互い攻撃を仕掛けますが、その時、陽の目に炉薔薇を攻撃しようとする女木島の姿が映りました。
陽と炉薔薇の出会った頃の回想が流れます。
出典:怪物事変 コミックス11巻より
回想が終わり、陽は炉薔薇を庇って女木島に一突きにされます。
『42. 薔薇と太陽』
女木島に一突きにされた陽は最後に炉薔薇に言葉を残して倒れます。
目の前で倒れている陽。炉薔薇は瞬間接着銃を使って急いで陽を治そうとしますが陽は全く動きません。
混乱して泣き叫ぶ炉薔薇。
炉薔薇は武装飾で陽の屍と合体して『マリアの永遠』という姿に変わります。全身からドロドロの液体を出し、地面を覆いました。
走って逃げる夏羽と隠神と女木島でしたが、夏羽が炉薔薇を止めるために戻ります。
夏羽は炉薔薇のドロドロの液体の中に入っていき、ヤッコの目玉と栄結石を回収します。夏羽は炉薔薇に話しかけますが、炉薔薇はすでに放心状態。
夏羽「……… ひぃちゃんさんは… 死んでもあなたを守りたいように見えた 俺はあなたに死なれてもかまわないけど ひぃちゃんさんはたぶん…いやだと思う」
炉薔薇は再び泣き出しますが、夏羽が慰めます。
出典:怪物事変 コミックス11巻より
建物の中では隠神、女木島、巌が話していました。そこへ炉薔薇を持って戻ってくる夏羽。
ヤッコの目玉と栄結石を渡して、女木島は夏羽に感謝の言葉を伝えました。
炉薔薇はすでに戦意がなくなっていましたが、巌は炉薔薇をこのまま野放しにするのは危険だと話します。
巌「このまま野放しにしてみなよ いずれまたやる」
炉薔薇「しない」
巌「あ?」
炉薔薇「もうしない… 〝工作〟も…殺すのも… ひぃちゃんはずっと『殺すな』って言ってた… そんなことしてたら…ひとりぼっちになっちゃうからって ひとりぼっちじゃ生きていけないからって…… 最後に… 約束したから…… ……… 守る」
炉薔薇は陽を思い出し、涙を流します。
巌は炉薔薇の性癖を外側から治療するために去勢手術を行おうとします。それに従う炉薔薇。
ヤッコは元通りになり、手術室では炉薔薇の去勢手術が行われていました。
出典:怪物事変 コミックス11巻より
一方、東京では陽と炉薔薇の連絡を待つ飯生。
野火丸は梅太郎を連れて警視庁から移動します。
ホテルで準備を済ませた野火丸は別の鬼たちを仲間にするため次の作戦に移ります。野火丸の姿は普段の体型とは違う「大人の姿」になっていました。
『43. 力』
手術が終わり、部屋から出てきた炉薔薇。
隠神は炉薔薇にいろいろ聞きたいことがあると言い、戦意を失っていた炉薔薇は素直に従います。炉薔薇は、飯生のこと、赤城と花楓のこと、野火丸のことなど組織についていろいろと話しました。
神奈川県横須賀市では野火丸と梅太郎が『○熊一家』という鬼の5人兄弟が経営する事務所に殴り込みに行こうとしていました。
出典:怪物事変 コミックス11巻より
中では○熊一家の鬼たちが会話をしていました。そこへ入ってくる野火丸。
桜牙ハム工場では夏羽と隠神が、織と晶が医務室で休んでいると聞いて様子を見に行きます。2人の無事を確認して、夏羽と隠神と女木島は炉薔薇を外へ送り出します。
炉薔薇は悪いことをした自分が、陽と同じ地獄へは行けないと話します。そんな炉薔薇に、夏羽は自分の思っていることを話しました。
夏羽「…… ひぃちゃんさんは 最期まで〝殺したくない人〟だった 途中〝殺す人〟になりかけたけど…… 一度見失ったあなたの姿を見つけて やっぱりやめたようだった 俺は地獄のことよく知らないけど… あなたがひぃちゃんさんみたいになるには〝殺す人〟の反対をすればいいのでは?」
出典:怪物事変 コミックス11巻より
炉薔薇と別れたあと3人は中に入り、別々になります。
いろいろと考えて眠れない夏羽は施設内を歩いていました。隠神は夏羽を見つけます。
夏羽は自分の目的のためにみんなを巻き込んでしまっていることを考えていました。
隠神「そりゃ違うぞ夏羽 お前は〝託されてる〟んだ」
夏羽「えっ?」
隠神「ひとりじゃ なんにもできないのは みんな同じさ でも そこに希望が現れたから みんな託すんだ 力や願いをな それに お前がやめるってんなら 飯生が石を手に入れちまうだろ みんなのおかげと言うが…… 力を貸してくれる人がいるのはお前の器だ 全部合わせてお前の力だ」」
夏羽は何かを考え、隠神に稽古をつけてほしいとお願いをします。
その頃、横須賀市の○熊一家の事務所では野火丸によって、鬼たちが全滅していました。
怪物事変⓫(完)
感想
11巻は主に夏羽と隠神対陽と炉薔薇の戦いでしたが、お互いのコンビネーションが目立った戦いで面白かったです。両者共に大切な人がいて守りたいという気持ちが伝わってくる話でした。夏羽の真っ直ぐな言葉は本当に良いですね。
陽と炉薔薇の出会いも描かれていて、なぜ炉薔薇はあんな性癖を持ってしまったのか。炉薔薇を想う陽の気持ちや炉薔薇が陽に対する純愛な気持ちが描かれていて、敵であっても感動させられるシーンがいくつもありました。最後は陽が死んでしまうという展開になりましたが、最後の最後まで炉薔薇のことを想っていました。陽がいなくなってしまった炉薔薇の今後が気になるところです。
野火丸は単行本の表紙にも載っていましたが、今回は大人バージョンで活躍していました。鬼族をまとめて倒す実力が圧倒的。今回の話でまた野火丸に対する謎が増えました。敵か味方かほんとわかりませんね。
桜牙ハム編が終わって、また新たな話に移ると思いますが次巻も楽しみです。
見どころ
・陽が炉薔薇を庇って死ぬシーン
・大人の姿になった野火丸が○熊一家の事務所に乗り込むシーン
口コミ
「夏羽の純粋な言葉がすごく刺さる」「陽の炉薔薇に対する想いが切ない」「まさか陽が死ぬとは思わなかった」「野火丸の目的が気になる」「炉薔薇はサイコだけど陽との関係はよかった」「大切な人を守りたい両者の気持ちが描かれていた」など
まとめ
怪物事変11巻では敵の狐たちとの戦いが終わりました。夏羽と隠神、陽と炉薔薇、そして鬼族の女木島も戦いに参加して、激闘となりましたが、最後は敵の陽が死亡、炉薔薇が戦意喪失という形で終了しました。
警視庁では新たに野火丸が動き出して、姿を大人に変えられるということが判明して、他にも謎な部分が出てきました。
11巻では桜牙ハム編が一区切りついて、12巻ではまた新しい展開になることでしょう。
怪物事変の単行本12巻の感想・ネタバレはこちら↓↓
今回は怪物事変の単行本11巻についてまとめました。
質問や感想などがある場合には下のコメント欄かページ下の管理者情報にあるメールアドレスからご連絡ください。よろしくお願いします。